誤嚥性肺炎とは
誤嚥（ごえん：食べ物や唾液が気道に入ること）がきっかけになって、主に口の中の細菌が肺に入り込んで起こる肺炎です。
誤嚥を起こしやすいのは、食事のときです。
なお、睡眠中などでも、唾液が肺に流れ込んで起きることもあります。
症状
- 食事の際に起こる誤嚥性肺炎は、食事中にむせたり、食後に咳が続いたりすることが多いため、誤嚥を起こした可能性を考慮しなければいけません。
- 経口での食事以外（胃ろうなどの経管栄養法で栄養を注入する際など）でも、誤嚥性肺炎は起こり得ます。
- むせるなどの症状がなくても誤嚥している可能性があります。
- 高齢者の中でも脳梗塞などで麻痺のある方では、嚥下機能（飲み込みの機能）が低下している場合があり、通常の食事の際にも誤嚥を起こす可能性が高くなります。
- 高齢者の場合は、一般的に異物が気道に入ったときに咳で排除する反射能力が低下しており、むせる症状もなく、睡眠中などでも口の中の唾液が肺に流れ込んで起きる「不顕性誤嚥（ふけんせいごえん）」もあります。
健康な呼吸機能を維持するには、発声練習が最も効果的です
呼吸機能の低下は、高齢者の栄養摂取、運動持久力、社会参加に影響を及ぼし、個人の生活の質に影響する可能性があります。
呼吸器の健康は、定期的な運動とストレス管理によって維持、回復、またはリハビリできるため、早期介入は高齢者の健康に重要な役割を果たす可能性があります。
つまり一番簡単な「正しく声を出すための発声訓練」が、高齢者にも効果的で負担なく治療結果をもたらすという事です。
加齢に伴う呼吸器系の衰えは、発声の変化、呼吸器感染症と闘う能力の低下、咳反射の低下、呼吸筋の衰弱などの特徴があります。
その結果、呼吸機能の低下は高齢者の栄養摂取、運動持久力、社会参加に影響を及ぼし、これらはすべて個人の生活の質に影響を及ぼします。
健康な呼吸機能を維持することは、加齢に伴うことが多い生理的および心理的問題を改善するため、高齢者にとって重要です。誤嚥性肺炎、咳の効き目、孤立、うつ病、生活の質は、そのような問題のいくつかを表しています。
呼吸器の健康は、定期的な運動とストレス管理によって維持、回復、またはリハビリできるため、早期介入は高齢者の健康に重要な役割を果たす可能性があります。
音楽療法、特に発声練習は、効果的な治療になる可能性が認められています。
The effect of group singing on the voice and swallow function of healthy, sedentary, older adults
論文：健康で座りがちな高齢者の発声と嚥下機能に対するグループ合唱の影響
